♪ 連続音の検証動画、公開です

2009年08月01日 23:00

夢中で遊んでたら、こんなものできちゃったよ!
っていう動画です。ほんとです。
最初にできあがったデモ曲を聴いたとき、私もびっくりしました。




今日はUTAUもモモ音源もよく知らないみなさん(ボーカロイドユーザーさんなのかな?)も検索で辿りついているようですので、前置き的な話を、先にいくつか。

・中の人(私)は、ボイトレに時々通う程度の素人です。
・この検証は、今年2月くらいから私と耳ロボPさんとでのんびりやってました。飴屋さんと他の人も混じって本格的にやりはじめたのはここ1、2ヶ月です。
・UTAU本体は飴屋さんだけで作ってます。
・録音補助ツールは耳ロボPさんだけで作ってます。
・音源録音は私一人がスタジオに入って、ひーこら言いながらマイクセッティングして、音響とかよくわからないままにやりました。
・収録時間が足りなかったので、使った音源の音程はF4のみです。
・デモ曲に使った音源は、半年前に収録したLiteと先日収録した連続音素材の混合です。けっこうむちゃくちゃです(声質が違うから)
・録音した音源は、ちゃんとノイズ除去とか細かな「磨き上げ作業」をしてません。土のついたままの野菜をそのまま料理したようなものです。
・滑舌や発音の欠点は、UTAUというより中の人の特徴が出てしまっているかも…
・UTAUも音源もフリー配布です。つまり関係者は全員、余暇を使って趣味でやっています。


上記のように様々な制限がある中で進めてできあがったデモ曲なので、決して完璧ではないのですが、それでもあのくらいのものに仕上げることができました。
飴屋さんのセンスや技術力、耳ロボPさんの辛抱強く迅速な対応、他MLメンバーさんの的確なアドバイスや感想、意見あってこその結果だったと思います。
一緒にがんばってくださったみなさん、ありがとうございます、本当にお疲れ様でした。
全力で遊ぶってこんなに楽しいことなんですね!

といってもこれがゴールではなく、まだ改善する余地も山ほどあるので、UTAU第二段階のスタート地点くらいかもしれないですね。
これから、ユーザーさんたちと中の人たちがこれを取り入れやすいように、情報も出していかなくてはいけないし、モモの連続音もまだサンプル段階です。
今日の動画よりもっと良くなるように、私も引き続き録音をがんばります。

最後に、ボーカロイドのユーザーさんやファンでこれを読んでくださっている方に。
私はUTAUの音源を作り始めたあとにボーカロイドを聴くようになったのですが、今では筋金入りのボーカロイドファンです。iPodには常時1000曲くらいのボカロ曲を突っ込んで、それを聴いて毎日泣いたり笑ったり励まされたりしています。UTAUユーザーさんには私のようにボーカロイドも大好きな人が多いです。
もしUTAUを使う価値のある音楽ツールだと思ってくださったなら、どうぞボーカロイドと一緒に可愛がってあげてください。
私ががんばってUTAU音源を作り続けるモチベーションを保てた理由の一つは、ボーカロイドの名曲をたくさん聴くことができて幸せだったからなので、ボーカロイドを製作した技術者の方たちや、ボーカロイドのPさんたちにとても感謝しています。
だから今回の私個人のSpecial Thanksは、UTAUのコミュニティや作品だけでなく、初音ミクたちボーカロイドにも捧げたいと思います。



8/2 10:00 追加 せっかくだから、追記で制作裏話など。
そもそもの発端は、UTAUでの歌唱を音源側でもっと滑らかにできないものかと、私が少ない脳味噌を絞ってうんうん言っているのを見て、耳ロボPさんがアドバイスをしてくださったことでした。
それが今年の2月頃で、じゃあちょっと実験してみようか〜と話が出たのですが、私がのんびりしていたこともあって、耳ロボPさんに検証結果を出していただいたのは5月でした。
結果をUTAUの交流掲示板で公開して、そこでちょっと他の人たちや飴屋さんの反応をうかがってみたりしていたのですが、UTAU本体側でも対応が必要だったらしく、そこで一旦その話は保留になり。

一方この検証とは直接の関係はなく、6月にモモ音源のメーリングリストを立ち上げました。
私一人で音源を作り続けるのに限界を感じたので、モモを使っていただいているみなさんと意見交換したら、もっと良いものになるかも、という理由からでした。
そこに耳ロボPさんと飴屋さんがいらっしゃってくれて、自然と連続音の話になり…
他のみなさんのアドバイスなども交えながら自宅でサンプルを録音してみて、それを参考にUTAUやOREMO(録音補助ツール)も更新していただいたり、という流れで進めました。
これが6月の下旬くらいだったはずなので、集中して作業したのは約1ヶ月ちょっとですね。といっても、途中、仕事とかみんなあるので、夜中にがんばったりしながらですが。
OREMOにメトロノームを実装してみようとか、どのくらいのテンポで録るのが最適か試してみようとか、ガイドBGMを作ればらくに録れるんじゃない?とか、アイデアを出し合う過程は本当に面白かったです。
冒頭に「夢中で遊んでたらできた」と書きましたが、真剣に真面目に、力を尽くして遊びました。使う人に楽しんでほしいと思いながらやりました。


で、録音リストがあがってきたので、先週末、テスト用に音源を録音してみました。
今回使った連続音用音源の収録時間は、録音本番は1時間半程度、練習やチェックなどにかかった時間を合わせると、スタジオにいたのは5時間くらいです。
今回使わなかった素材の収録も合わせて、週末の3日間で3回、スタジオに入りました。
レコーディングエンジニアがいたわけではなかったので、一人でスタジオにいるのは心細かったですが、メーリングリストでみんなからアドバイスをもらいながらだったので、ポジティブな気持ちで録りきることができました。

数日で飴屋さんによるデモ曲が出て、聴いてみて、すぐに、ああこれはいけるなーと。

とはいえ作っている本人たちはどこかに不安があるので、デモを聞いたPさんたちが「これはすごい」と評価してくださって、公開する心の準備ができた気がします。背中を押していただけてよかったです。


ちなみに、デモ曲を選んだのは飴屋さんです。
UTAU最古のオリジナル曲で、去年の5月に耳ロボPさんが投稿されました。
この頃は使える音源はほとんど無く、歌っているのは、まだデフォ子とすら呼ばれていなかった頃のUTAUデフォルト音声です。




今回のデモ曲を動画化するにあたって、モモの公式イラストレーターを受けてくださっているももももPさんが絵を描いてくださいました。
前日に無理にお願いしたので、過酷なジェバンニでしたが、私たちのリクエストをもとにして素敵な絵を仕上げてくださって感謝しています。
(モモの後ろに猫ちゃんがいるのは、オリジナルの動画が猫の写真だったからだと思います)


動画でのコメントでもあった、合成技術の特許等の問題ですが、連続音を取り入れるというアイデアそのものは世界の音声合成技術におけるスタンダードらしいので、全く問題ないと思います。
なんとなく、ボーカロイドもこんなふうに作ってるのかなーというのは、資料やニュース記事から見ても伝わってはきたので、参考にする部分はありましたが、それ以外に国内・海外の音声合成に関する研究論文などを参考にしてみたりと、特にボーカロイド「だけ」を目指したわけではなかったです。
ヤマハやクリプトンは録音手法(いわゆる「呪文」)などを全て公開しているわけではありません。違法な方法でボーカロイドの作り方を調べたとか、解析してコピーしたとか、そういうこともしていません。連続音の収録用の呪文は、飴屋さんや耳ロボPさんたちが歌唱合成の理屈をよく理解したうえで考え、ちゃんと検証をして作ってくださいました。


それから、この技術は誰でも使えるのか?ツール作者の飴屋さんだけができることなんじゃないのか?という不安の声もあるかもしれませんが、それは杞憂だと思います。
今はまだ検証途中の段階なので真似をするのは一苦労かもしれませんが、これからみんなが使いやすいように手直しが入ってきます。
難しそうだなあと思っている人は様子見でいいと思います(が、誰よりも先にチャレンジするのも面白いですよ!)
音源の録り方もわかりやすいように、私も説明していきたいです。
それに、世の中は広いので、必ずツール製作者の意図や腕を超えた使い方をできる人が現れます。そういうユーザーが現れるのが、優れたツールだと思いますし、UTAUはそういうツールになってきてるんじゃないかなと思います。



コメント

  1. かんとくや | URL | -

    ( - _ - )イイ! 曲

    はじめまして。早速MP3をいただいてitunesで聴いております。
    すごく自然な感じでいいですよ。perfumeなんかと変わらないですね。ボコーダーで加工してるみたいです。

  2. momoko | URL | -

    >>1
    かんとくやさん

    こんばんは、気に入っていただけて光栄です。
    私の歌唱力を超えてしまったみたいでちょっぴり複雑ですが、でもとてもうれしいです。

  3. yoshi | URL | djWEWi0A

    連続音はVocaloidの技術の一部ではあるけど企業秘密は異なる音階の音素を自然につなぐ所だから単一の音階の接続は全然問題無いでしょうね。(でも外堀は埋まったかも)
    同様の領域に踏込む場合でも効果は似てても異なるアルゴリズムによるアプローチはある訳で。。
    本家にどこまで迫れるか、というか本家にももっと頑張ってほしいですね。楽しみにしてます

  4. momoko | URL | -

    >>3
    yoshiさん
    コメントありがとうございます。
    1年以上前、音源を作り始めた頃に、UTAUのようなフリーソフトが出ることで、ボーカルシンセの裾野を広がり、ボーカロイドのように企業が作った製品がもっともっとがんばってくれるといいな、と思ったのを思い出します。
    「良い競争」が無いと、物事は面白くないですよね。

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